父の日と月曜日は~お揃いのコンビネーションカラー~

6月も半ばを過ぎまして、今週末は【父の日】です。
残念ながら母の日に比べて知名度に劣ると言われてしまう父の日ですが、昔よりは、ちゃんと意識している人たちも多いそうです。いわゆるカミナリオヤジ世代ではなく、優しいお父さんで大好き!仲良し!という世代が中心になってきたからかもしれませんね。

そんな父の日のプレゼントとしてご用命いただきました、ひとつの作例をご紹介します。

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ご依頼主は、こちらのバッグを仕立ててくださったKさんご夫妻の旦那様です。

ご夫婦でお揃いのバッグ~一枚の革から~

Kさんたちは関東にお住まいなのですが、郷里は関西。そちらに今もお住まいのお父様への贈り物をと、ご相談いただきました。

「夫婦で作ってもらって使ってみて、本当に良かったので、親父にプレゼントって考えたときに、真っ先にお願いしようって思いました。あ、もちろん素材は、ぼくらのと同じので!本当にいいものを使ってほしいので」

有り難いことです。

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ご希望いただいたのは、ご高齢のお父様が、お出かけの際にちょっと掛けていけるポシェット。本件に限らず、最近、とても人気のあるアイテムです。ただし、とても難しく、頭を悩ませるアイテムでもあります…。

なぜかというと、皆さん、おっしゃるんです。

「スマートフォンとお財布だけ入ればいい」って。

でも、昨今、お財布はとても多様化していて、ものすごくコンパクトなお財布を持つ人もいれば、ラウンドファスナーの長財布にカードもレシートもたっぷり詰め込んでいる方もいらっしゃいます。

また、やっぱりスマホと財布だけじゃなくて、ハンカチ一枚、老眼鏡のケース、メモ帳やミニノートなども入れたい、というご要望が必ず出てきます。おひとりおひとりの生活の必需品、何気なく持っているアイテムが入るサイズ。そして、お使いになる方の体格にもぴったり合ったサイズと考えると、もうすべてが誰かの正解であり、お客様にとっては、ひとつを除いて他すべてが不適切となってしまうのです。

本件も、離れて暮らしておられるお父様がお使いになるということで、サイズ感は大丈夫だろうかと頭をよぎったのですが、「こういう感じの物を探してます」と、他社製品のURLをいただきましたので(笑´∀`)、それを元にお話しすることができました。

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その「こういう感じのもの」ですが、残念ながら、現行のpiccinoのラインナップにはありませんでした(上記のような理由から、製品開発には苦労しているアイテムなのです…)

ですが、お話しをしていて、ちょっと閃くものがありました。たしか数年前に、別の素材で作ったデザインのなかに、ちょうど「こういう感じ」のものがあったはず…と。過去のカタログを探してみたら、ありました! 今から6年前のデザインでした。(o゚▽゚)o

在庫としてはありませんが、piccinoでは過去の型紙はすべて保存しているので、新たに作ることはできます。ひとまず、ひとつ作ってみて、それをご覧いただいて、お父様に使っていただきやすいサイズかを確認していただくことになりました。

SAT-3H ブルー

ご確認いただくと、まさに「こういうの」を探してたんです!ということで、とても喜んでいただきました。

ではこちらで、お色はいかがいたしましょう、と話は進みまして

「ぼくのバッグの色、ダークグリーン。あれぼくめっちゃ好きなんでまたあれがいいかな。あ、でも親父とペアルックみたいになるのもなあ…うちの奥さんのも同じ色だし…」

たしかに。ご家族集まったら、ペアルックならぬトリオルック?に(^0^;)

色々と勘案された結果、ご高齢のお父様が持ちやすいお色ということでネイビーにということになりました。

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SAT-3H ネイビー×ライトレッド ステッチも赤で。

そうして出来上がったのがこちらです。

落ち着いた色がいいんだけど、真っ黒じゃつまらないしカタくなる。という時に、このネイビーはぴったりのお色です。遠目から見ると、黒かと思いきや、近づいてみると、すこしだけ色気がある。そういう遊び心のあるお色なので、お持ちいただくと、ちょっと誇らしく、わくわくした気分にさせてくれます。

そこに一工夫。部分的にライトレッドに変更して挿し色を入れて、バイカラーでお作りすることになりました。ステッチも明るい赤にして、全体が華やかに彩られました。より色気と活気のある配色となり、Kさんのお父様への思いが溢れた素敵なバッグになりました。

ちなみにこちらが、ご依頼主のKさんのバッグです。

ベースになる色こそダークグリーンとネイビーで違えども、挿し色とステッチを同じ明るい赤にすることで、「お揃い感」の出る仕上がりとなりました。

おりしも赤は、血の色であり、情熱の色です。かたちは違えど、ベースカラーも違えど、同じ赤色に彩られ、ステッチが駆け巡るバッグを、親子でお持ちいただく。ちょっとドラマティックな運びとなりました。

素敵なご用命をいただき、ありがとうございました。

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【父の日】まで、やや日が迫ってのご相談でしたが、今週の【月曜日】に、無事にお納めすることができました(ということで本記事のタイトルはこんな感じです( ^o^)ノ)