好きな色って、ありますよね。
「赤と緑があったらいつも緑を選ぶ」とか。
「もうすこし淡いピンクだったらストライクだったのになー」とか。
それぞれこだわりをお持ちかと思います。
今回はそのなかでも、
「この色とこの色の組み合わせが、たまらなく好きなんだ!」
というお客様の作例です。
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ご注文主は、開業弁護士のN様。
以前からご贔屓いただいている司法書士のT様とご一緒にお見えになりました。
革製品がとても好きな奴だから連れてきたんだ、とご紹介いただきましたところ、さすがお持ちのもののひとつひとつにしっかりとしたこだわりがおありでした。最近買い替えたばかりだというお財布も、私どもも存じ上げているとてもいい職人のものをお持ちで、お話が盛り上がりました。
その日、T様は、リュックをご注文に。
それも、ラインナップにある姫路レザーのデザインのものを、以前お持ちいただいたお財布と同じシュランケンカーフでつくって欲しい、というご注文でした(こちらの作例も後日、ご紹介します)
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piccinoでは、すべてのデザインパターンが自社内製なので、既成品とは異なる革で作って欲しい。糸の色や内ポケットの数、ショルダーベルトの長さなど、少しだけつくりを替えて欲しい、などのカスタマイズオーダーのご相談も承っております。
※細部の仕様の策定や、詳細な採寸、またお客様の目と手で直接、革素材の質感や色をご確認いただく必要がございますため、ご注文の際は、弊社ショールームにご来社いただき、デザイナーと対面にてのお打ち合わせをお願いしております。
※カスタマイズオーダーは、弊社が型紙を保有しているデザイン、弊社の取り扱いの革素材の範囲内にて、承ることが出来ます。また、別途お仕立て代が発生します。
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そのT様とのお打ち合わせの様子を側で見ていらして、ご興味をもっていただけて、N様からもご注文のご相談をいただくことになりました。そのN様のリクエストは、大きく三つ。
「ショルダーなしのビジネスバッグ」
「経年変化が楽しいイタリアンナッパラックスレザー」
「ネイビーベースのバイカラー」
バイカラー、コンビネーションカラー、ツートーンなどとも申しますが、2つの色を使うこと。ネイビーがとてもお好きで、さらにもう1色なにか入れて、独自性を出したいとのことでした。
(その日、お持ちのバッグも、ネイビーの胴に、生成りのヌメ革がパイピング(縁取り)されているとても立派なものでした)
後日、改めてお時間を取っていただいて、詳細なお打ち合わせの上、できあがったのがこちらです。
ベースとなる形は、姫路レザーの「アラミス」で作ったビジネスバッグ。
冠(かぶせ)が特徴的なデザインです。
今回はメインをネイビー、冠(かぶせ)とハンドルをカスターニョ(ダークチョコ)で配色しました。
後胴には広いスリットポケット。
パスケースやスマートフォンなどがさっと取り出せます。
配色には、デザイナーや筆者も交えて、ひとしきり悩みました。
今お持ちのバッグのように、縁取りのパイピングの色を変えるのか。わかりやすく冠(かぶせ)だけを変えるのか。同じ革の色違いなので強度などの問題はなく、いかようにも作れますが、それで格好良いものができるかは、難しい問題です。
最終的には、冠(かぶせ)に加えて、ハンドルや付け根まで変えて、上部すべてを同色にしたほうが一体感が出る。と決定しました。また、糸の色は、弊社ではカスターニョによく掛けている、少し銀がかったものにしました。
開いてみると、目にも鮮やかなオレンジ!
こちらの裏地は、カスタマイズオーダーの際にのみ選択できるお色です。
メインがネイビーなので、色相環でほぼ真反対に来る(対照色相配色)オレンジの裏地にして、メリハリを持たせました。
また、パイピングされている平ポケットも、既成品ではちょうど中央で二分割するのですが、今回は、11インチのiPad proを挿せるように、1:2での分割としております。このように、お持ちのものに合わせて便利なようにポケットなどをあつらえることができるのも、カスタマイズオーダーの利点です。
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できあがって、お納めしたところ、とても喜んでいただきました。
こちらはお納めの日に撮らせていただいたお写真。
お仕事先から駆けつけていただいたのですが、お召し物がネイビーのジャケットに、さらに一段濃いブルーブラックのスラックス、そしてダークブラウンのお靴。
バイカラーにしたバッグをお持ちになって、見事なトータルコーディネートでした。
バイカラーの作例は、piccinoの長い歴史のなかでもあまりないので、弊社としても、とても良い勉強をさせていただきました。ありがとうございました。
(男性、30代、弁護士)
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